【続】興味があるなら恋をしよう
ピンポ〜ン。

「はいはい。どうぞ〜」

「お母さん。パパと…ママ?」

「そうよ」

「わ〜い。はやく、はやく」

「待って、もうすぐ上がって来るから」


ピンポン。

「りお、あける」

「はいはい、重いから一緒にね」

カチャ。

「いらっしゃい、待ってたわよ」

「パパ〜!」

「ぉお、わっ、と。里緒危ない」

「…こんにちは、…ママ」

え?ママ?私?
里緒ちゃんを抱っこしている課長を見た。
ちょっと口角を上げて笑ってる。
…なるほど、ね。

「こんにちは、里緒ちゃん。紬です、よろしくね?」

「こんにちは、ちょっと上がりませんか?妹の葵です」

あっ。息を飲むくらい綺麗…。課長の表現は間違ってなかった。
化粧はほとんどしていないだろう。
薄くリップを塗っている程度だろう。
それでこんなに綺麗なんて…。
……世の中、綺麗な人は居るモノだ。

課長とそっくり…。
双子だから当たり前だけど。

女性だから少し顔付きは柔らかい。
…妊娠しているお母さんだからかな。

ん?って首を傾げられた。
ああ、どんだけ見入っていたんだろう。

「あ、これ、よく解らなかったのですけど、オーガニック野菜のケーキです。大丈夫だったらどうぞ」

「うわっ、有難う、紬ちゃん。オーガニックなんて気が利いてる」

…なんて無邪気で綺麗な笑顔なんだろう。
この顔は里緒ちゃんとよく似ている。

「課長…。好きになってしまいそうです、葵さんの事」

「…。冗談は止めろ」

「だって、課長と同じ顔で、綺麗なんですもん」

「…だったら。…俺でいいだろう…」

それは、そう言われると話は終わってしまいます。

「ちょっと、ちょっと。
里緒を抱っこしたまま、大人の会話とかしないでよね。
紬ちゃん、可愛い。私も好きよ。
里緒共々、あ、お腹の中の子と居ない旦那も、これからよろしくね」

あ。

「はい…、よろしくお願いします」

って、言っていいのよね…。

「紬ちゃん、ちょっといい?」

「は、い?」

紬ちゃんて…そんなに若くないんだけど…。
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