天神学園の問題児再来
紅葉の言葉に、その場にいる全員が立ち上がった。

「紅葉、その発言は天神学園の生徒にあるまじきものだぜ。訂正しろ」

詰め寄るシオン。

「そうぜよ。この学園の方針を根底から覆すもんじゃきに。許す訳にはいかんちや」

龍馬も睨む。

「何がだ?御伽話でもそうだろう。妖怪はいつだって人間に害を及ぼし、最期には人間に退治される。いっその事、根絶やしになればいいんだ。害悪以外の何物でもない」

一向に折れようとしない紅葉。

「そんな害悪連中と付き合いのある真太郎、お前も夕城の次期宗主には相応しくなかろう」

「それとこれまで一緒くたにして、次期宗主の座が欲しいか」

真太郎は紅葉を睨んだ。

「琴月の次期宗主の座が、指南役の音無 刹那殿に委ねられ、貴様の居場所がなくなったからか」

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