感染学校~死のウイルス~
「すごい。あの日色々と探して回ってたんですね」


空音が感心したようにそう言った。


「当たり前だろ、2人を探しに行ってたんだから」


「結局のところ見つけられず、感染者殺しに苦戦して帰って来ただけだけどな」


アラタ先輩は自虐的にそう言って、笑ってみせた。


その様子を見ていると、2人の中の良さが伝わってきて心の中が暖かくなるようだった。


喧嘩ばかりだと思っていたけれど、本当は親友なのかもしれない。


そう思いながら、渡り廊下を渡って行く。


相変わらず外は静かで、学校外の音が聞こえてこない。


あたしは渡り廊下の途中で立ちどまり、シャッターに触れてみた。


指先から冷たくてかたい感触が伝わって来る。


「愛莉?」


空音が立ち止まり、そう聞いて来た。


「……なんでもない」


そう返事をしてまた歩き始める。
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