心に届く歌
「はぁっ……エル、様…」
「どうしたの?」
「……頭痛い…割れそうなほど痛いんです…。
ドクさんって…どこにいますか…?
探したんですけど…見つからないっ……」
わたしにもたれ、辛そうに目を瞑るシエル。
わたしはシエルの腕を持った。
「ひとまずベッド行こう。それからドク呼ぶから」
「はぁっ…はぁっ……痛いっ…」
「すぐ呼ぶから大丈夫だよ」
わたしはシエルをベッドまで運び、内線電話でドクに電話をし、シエルが頭痛いのだと伝えた。
「すぐドク来てくれるから。少し我慢してね」
シエルは薄っすらと目を開け、わたしを涙目で見つめて頷いた。