心に届く歌
「シエル。ご飯は食べないの?」
「もうっ……いらないですっ」
「そう……まぁ良いわ。
わたしは食べるわね?いただきまーす」
わたしはシエルと違いごく普通のご飯に柔らかなステーキにポタージュにサラダ。
食べていると、ふとシエルの異変に気がついた。
「シエル。すごい汗だけど大丈夫?」
ベッドに座り、強く目を瞑っていたシエルの顔には、異様なほどの汗が流れていた。
「シエル。平気?」
近づこうとしたら、サッと逃げられてしまう。
どうしたんだろ…熱でも上がったのかな。
そう思っていると、シエルは両手で口を覆った。
同時に目もぎゅぅっと音がしてしまいそうなほど強く瞑った。