地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜



今日は土曜日。


画像は木曜日には全部撮り込んで棚割も完成したが、金曜日も残業させられて、二人きりになったオフィスでこの一週間を通して何度もキスをした。


『もっと欲情しなよ玲美』

『舌をもっと動かして』

『ちゃんとしなきゃ俺だって理性保てないよ?』


そんな言葉を言われながら、二人きりのオフィスでキスのレッスンをした結果、笹山くんは嫌いだけどキスの回数を重ねたら、彼とのキスは嫌じゃなくなった。
自分でも不思議なくらいだ。


それにキスの調教で、私自身でも前に比べたらキスが上手くなったんじゃないかと思う。


土曜日の今日は私は出勤で、笹山くんも出勤だ。
出荷も平日に比べれば少ないし、休みも土曜日は交代で休むようにしているから、平日に比べれば人数は少ない。


流石に土曜日の今日は残業しないで帰れるよね?


そう思いながら仕事をしていると、営業に出ている笹山くんから会社に電話が掛かり、私はその電話を取った。


「お疲れ様です高瀬です」


『お疲れ様です笹山です。玲美さん、今から言う商品を今日出荷の納品は月曜日の日にちで入力してもらえますか?もし在庫が足りない場合は折り返し電話を下さい。では言いますよーー』


笹山くんが商品を言っていき、私は紙にそれを書いていった。


納品単価や売価は登録している通りでいいと言われたから、金額を変える必要はなかった。


『以上で終わりですけど……今日は残業はしないけど、仕事が終わったら俺に付き合ってもらうから』


「え……今日も?」


『当然だろ?じゃあ詳しくはまた後で』


そう言って電話を切られた。


付き合うって何をするんだろ?


私はため息をついて、さっき笹山くんが言った商品を在庫から出荷していいのか山田さんに聞いて、使っても大丈夫だと言われたから入力した。


明日は休みで久しぶりに山岡主任と会えるけど、仕事が終わった後の事を考えると嫌になる。




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