幸せの形
「何?」

無表情に答える鳴海に、千歳は顔だけソッポを向くと、一言言った。

「…まいった」

「はい?」

「…だから、私の負けでいいから…もう、あのセリフを言って私で遊ぶのは止めて下さい」

鳴海は少しの間驚いていたようだが、しばらくするとニヤリと笑った。

「もう少し楽しみたかったけど、ま、いいかな。じゃあ千歳さん…キスしてもいい?」

以前、思い切り固まられてしまったのを思い出す。

「…どーぞ、好きなだけ…」

赤面しながら千歳は答えた。

鳴海はゆっくり近づくと静かに口づけた。

「3年ぶり…」

ポツリと鳴海がつぶやくと、思い切り千歳になぐられてしまった。

「キサマというやつは…」

「はははは…」

「はははじゃない!」

「やだなぁ笑わせてよ、ははは…君は本当にかわいいねぇ」

千歳は下を向いて赤くなると、鳴海に完全に遊ばれているのを自覚した。

この人は本当に本気で自分を好きなのだろうかと、疑いたくなる…

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