☆お見舞いに来てください☆
コンロに火を付けてお玉でかき混ぜていると、荷物を置き、スーツの上着を脱いだ先生が私の背後にやって来た。
「今日はシチューですよ」
「いいね。美味しそうな匂い。俺シチュー好き」
「本当ですか?今用意するので座って待っててくだ……ひゃっ」
言い終わる前に突然抱き締められた。
胸元に先生の両腕が周り、肩に先生の顎が乗せられる。
「せんせ……」
「やっぱりいいね。こういうの。疲れて帰って来て未来ちゃんがいるとホッとする。好きな人の顔を見るとすごく安心するよ」
よっぽど疲れてるのかな?
急に抱き締められたことにドキドキとビックリしたけれど、それ以上にそんなことを言う先生のことが心配になった。
「今日も大変だったんですね。大丈夫ですか?」
一旦火は止めた。
先生の言葉と温もりを感じながらちゃんと聞きたい。耳を傾けようと思ったから。
そっと先生の腕に手を添えると先生がクスリと笑い、落ち着いた声を向けられる。
「心配してくれるの?」
「もちろんです」
「嬉しいな。そんなこと言ってくれるの未来ちゃんだけだよ」
「当たり前ですよ。か、彼女ですからっ」