モテ子☆モテ男の恋愛事情。
一瞬息の仕方を忘れて。
胸が苦しくなって、酸欠状態。
頭がクラクラする。
どうしたらいいのかわからなくて、ただ瞬きをパチパチと繰り返すだけで。
言葉も出ないあたしは、彼の問いにコクコクと人形のように首を縦に動かした。
「ゆず、大丈夫か!?」
そんなあたしの背後から、今度はよく知った声が聞こえてきて。
緊張で強張っていた表情が、不意に緩んだような気がした。
それと同時に、あたしの背中に回されていた腕の力もフッと抜けて。
密着していた身体が、ゆっくりと引き離されていった。
ゆっくりと振り返ると。
そこには心配そうな瞳で眉をハの字に下げた情けない顔の隼人の姿。
「翔も大丈夫か?」
「ああ、俺は平気。神崎さんも大丈夫…だよね?」
「う、うん…」
さっきと同じようにコクコクと頷くあたしを見て。
下がっていた眉を今度は引き上げ、眉間にシワを寄せる隼人の姿が目に入った。
「おまえ、ゲーム中にボーっとすんなよ!」
「え、ゴメン」
「もう少しで、顔面でボールを受け止めるところだったんだぞ!」
馬鹿か、と溜息とともに吐き出された言葉に。
しゅん…と落ち込むように下がっていくあたしの視線。
「ヤス! おまえも!」
「あぁ、悪い。…ゆず、ゴメンな」
「えっ、うん、こっちこそ…ゴメンね?」