Another moonlight
長いキスの後、アキラはようやくユキを抱きしめる手の力をゆるめた。

ユキは目を見開いて後退り、手の甲で唇を押さえ呆然としている。

「…アキ……なんで…?」

「ユキはどうせ…オレのことなんてどうでもいいんだろ?もうそばにいても、なんの意味もねぇってやっと気付いたからさ…今更だけど言うわ。」

アキラは目をそらして、自嘲気味に笑った。

「オレは中学ん時からさ…ずっとオマエが好きだったよ。男と思われもしねぇのに、こんなに長い間片想いしてバカみてぇだな。」

「え…?」

「オレもオマエと同じってことだよ。友達ヅラしてんのもそろそろ限界だからさ…もうやめるわ。じゃあな。」

アキラは吐き捨てるようにそう言って、ユキの顔を見ないようにして部屋を出た。

自宅へ向かう道の途中で立ち止まって見上げた月は、ぼんやりとにじんで見えた。

(ずっと気持ち隠してユキとの関係守ってきたのに…こんなふうに自分の手で壊して終わらせるなんて…。)





翌日の昼過ぎ、アキラのスマホにマナブからのメールが届いた。

夕べはあまり飲めなかっただろうから、今夜飲み直しに店に来いと言う内容だった。

あまり気は進まなかったが、一人で部屋にいるとまた落ち込んでしまいそうで、アキラはマナブの誘いに応じることにした。



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