オオカミ御曹司に捕獲されました
柔らかな笑みを浮かべながら答えると、店員はポッと頬を赤く染めながら、本にカバーをしピンクのリボンをつけてラッピングまでしてくれた。

「どうもありがとう」

会計を済ませて店を出ると、俺はケーキ屋に寄った。

時計にチラリと目をやれば、午後六時過ぎ。

定時を過ぎているし、梨花はもう会社にはいないかもしれない。

だったら、少し日持ちするものがいいか。

女の子が喜びそうなもの……。

ショーケースを見て、カラフルなマカロンが目に入る。

パステルカラーだし、梨花に合ってそうな気がする。

マカロンを買うと、俺は会社に戻った。

オフィスに入ると、俺は真っ先に梨花を探す。

彼女は自席にいて、パソコンとにらめっこしていた。
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