オオカミ御曹司に捕獲されました
梨花が財布を持って部屋を出ていくと、おばあさんは俺に目を向けた。

顔は笑顔だが、その目は俺をどこか値踏みするような表情で……。

なるほどね。俺と二人きりになるためにわざと梨花に買いに行かせたんだな。

「杉本さんと言いましたね。実際のところ、梨花とはどういう関係ですか?梨花がここに人を連れてきたのは初めてなんですよ。なのに、今日はこんな素敵な人と一緒だなんて」

顔には出さなかったものの、梨花と一緒に俺が現れて驚いたのだろう。

単刀直入におばあさんが聞いてくるので、俺は真摯な目で答えた。

「会社の同僚と言うのは本当です。梨花さんとは元々高校の同級生で、親しくなったのは最近ですが、大事にしたいって思います。出来ればずっと。そうは言ってもまだ梨花さんを口説いている段階ですけど」
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