オオカミ御曹司に捕獲されました
「俺にも一口ちょーだい」

そう言って杉本君が私の手をつかんでシャーベットを自分の口に運ぶ。

「あっ」

間接キス……。

私は呆然と杉本君の唇を眺める。

「うん、確かに美味しい。甘いの苦手な俺でも食べやすいかも。ん?どうかした?」

杉本君が私の顔を見て首を傾げる。

「……ううん、何でもない」

『間接キス』なんて騒いだら笑われるだろうな。

私ってホントその辺にいる中学生と変わらないかも。

「梨花、シャーベットもういいの?ボーッとしてると溶けちゃうよ」

「あっ、杉本君はもういいの?」

「俺は味見程度でいいんだ。気に入ったなら全部食べていいよ」
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