今夜、あなたの胸で……《完全版》
ゆっくりと撫で回すように触れてくる琉生の手はとても優しくて、つい甘い声を漏らしてしまう。


そして今度は後頭部に添えられていた手が下の方へと伸びていく。


琉生から与えられる愛撫に身体中がじわりじわりと熱くなっていく。


けれど……。



ピンポーン……



突然鳴ったインターフォンに、琉生の手の動きがぴたりと止まる。


そして一瞬視線を合わせたあと、何もなかったようにまたその動きを再開させたけれど、


それを止めるように再度鳴ったインターフォン。


熱くなった身体を琉生から離し、引き留めるように向けてくる熱い瞳から視線をそらした。


そしてふと思う。


わたしは何をやっていたんだろう。


わたしには悠貴がいるのに、琉生とこんなこと……。
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