あの日ぼくらが信じた物
「違うのあきらくん。なんかね、身体の奥から込み上げて来るの」

「気持ち悪いんだな? ごめん、やり過ぎた」


 みっちゃんは顔を真っ赤にしてかぶりを振りながら言う。


「違うのよ。なんだか凄く気持ちいいの。立っていられなくなる感じ」

「気持ちいいの? これが?」


 そう言えば両親が法事で出掛けた夜に1人留守番して観た大人の映画でも、女の人を撫で回していたっけ。そしてその人は凄く気持ち良さそうにしてたんだ。

 ぼくはそれを思い出すと、おずおずとみっちゃんの腰を撫でてみる。


「ああっ、だめ。ううん、いいの」

「み、みっちゃん」


 いつに無く切な気に甘い吐息を漏らすみっちゃんを目の前にして、またぼくはカチコチになっていた。


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