君がうたう七つの子

幽霊少女と家族

予言者の彼女が言った期限の最終日の今日、日暮れ頃。

僕はレイの家の前にいた。

周りと似たような二階建ての家ではありながらも、庭を埋めんばかりの花々は外から見てもよく目立つ。

今は手入れを怠っているのか、しなびれた様子ではあるが、その前はきっとどれも見事に咲き誇っていたのだろうと想像できる。

庭から表札に視線をずらすと『真村』と書いてある。

真村 レイ

それが彼女の名前だと知ったのは、レイの幼馴染の少女に案内されてこの家の前に立った時だ。

あの時は彼女に家に入らないのかと問われて、今度また連絡してから行くことにするよと慌てて答えたのが記憶に新しい。

一度警戒心が解ければ、こちらの行動に疑問を持たなくなるのか、その場でやりきることができた。

彼女の性格に助けられた部分が大きいので、僕が言うのもなんだが、危なっかしい性格をしている彼女には、もう少し気を付けた方がいいのではと言いたくなる。

いつか悪い男に騙されそうだ。

たとえば、僕みたいな。

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