ミラージュ

「ナッちゃんと浅井君は…テスト勉強かぁ。仲いいね!」
「べっ、べつにそんな…」

あたしより先に良平の口が開いた。すうっと気持ちが沈む。

そうだよね。否定したいよね。好きな子には、一ミリだって誤解を与えたくないよね。

「浅井君、いつもテストの成績いいよね。いっつも上位10位に張り出されちょる」
「す、周田さんだって、よく名前見掛ける」
「あたし?あたしが載ってもいっつもギリギリじゃもん。でも見つけてくれちょったんやね」

ありがとうと照れる紗耶香ちゃんは、嫉妬もできない程に可愛かった。

柄にもなく緊張してる良平。こんな良平見たくなかった。


見たくなかった。


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