さよならはまたあとで

電車に乗って二駅。
降りてすぐのところに少し大きなショッピングモールがある。


ケーキはもう少し後じゃないとダメになっちゃうしなぁ…あ、これは買わなくちゃ。


私の目に入ったのは懐かしい色と形。

いちごミルクのパックだった。

自己紹介の時には出てこなかったけれど、後から話しているうちに、燈太がいちごミルクが大好きだということを知った。

その影響を受けて、私もいちごミルクが大好きになった。


カゴにそっといちごミルクを入れて、また歩き始める。

メロンのゼリーといちごミルクをレジに通して、私は次に雑貨屋を目指す。

雑貨屋では、散々迷った挙句、燈太に一度だけ見せてもらった写真の乱丸にそっくりなぬいぐるみを彼へのプレゼントに購入した。

可愛くラッピングされたそれを大事に抱き抱えて、私はショッピングモールの出口へ向かう。

< 162 / 256 >

この作品をシェア

pagetop