きらきらふわり
そんな彼の視線を感じながら、午後になった。

ちょっとダサいというか、垢抜けない雰囲気を出すため、私は太いゴムで簡単にひとつに束ねていただけの髪を解いた。

これも作戦。ふわっと広がる私の長い髪を、彼がじっと見ているのを感じた。

チャラ男のナンパじゃないんだから、ちょっとイケてない風の方が断然声を掛けやすいはず。「彼氏います」って雰囲気の子に声掛けて冷たくされるのは嫌だって、みんな思ってる。

だから、今フリーですってアピールで、今日はアクセサリーも一切つけてない。

私は手早く参考書なんかをひとつにまとめ、机の上に積み重ねたまま、立ち上がった。

それは、またここに戻ってくるよ、の合図。

つまり、お昼を食べに外に出るってこと。

彼に、私に声を掛けやすくするチャンスを与える。

一緒にランチしに行かない? とか、そんな風に図書館を出てすぐに声を掛けやすい空気作り。

お昼を誘うくらいなら、とっても健全だし、もし断られてもそんなに傷つかないで済むから、向こうも声を掛けやすい。


< 10 / 37 >

この作品をシェア

pagetop