きらきらふわり
「ここ、空いてますか?」


控えめな声で言い、媚を売り過ぎない程度の上目使いを作る。


「ええ。どうぞ」


彼は顔を上げ、にっこり微笑んだ。

よし!
ミッション1クリアー!

ここで嬉しさのあまりベラベラ話掛けちゃ意味がない。

私は黙々と勉強をするフリを始める。

静かな館内。

でも、明らかに視線を感じる。
じっと見てるんじゃない。そんなガツガツした男は好きじゃないもの。彼はそんな子供じゃない。

でも、そっと何かのついでのように、視線をこちらに向けてきているのは確か。

私はそれに気付いてないフリをする。

彼は少なくとも私に興味を持ち始めてる。

薄いピンクのシフォン素材のワンピースを着てきて正解だった。

ワンピースが嫌いな男の子は少ないもの。


< 9 / 37 >

この作品をシェア

pagetop