きらきらふわり
「ねっ」


彼はまるで同意を求めるような、一緒に経験した何かに対して同意を求めるような……例えば映画を見て「面白かったよね」なんて言う場合の語尾の「ね」みたいな言い方をして、これ以上はないってくらい微笑んだ。

それは私の心臓以外の全機能を痺れさせるだけの威力をもっていて、泣いてしまいそうなくらいのトキメキなのか動悸なのか、何なのかわからない熱を引き起こした。


何がいきなり「ね」なのか、全く理解できない。

必要なだけのパンを買うこともできないような男なんだから、きっと頭が弱いんだ。

そう思うのに。


「う……うん」


なんて精一杯絞り出した声で答えてしまう。


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