きらきらふわり
もし失敗しても私は何も傷つかない。声を掛けてきたのは向こうだから。

いつも問題集を解くフリをしながら、周りをこっそり観察する。

何回も通うと、見慣れた顔が増えてきたりする。

いつもラフなTシャツやポロシャツにデニム姿で、日に焼けて程よく筋肉の付いた爽やかそうな長身の男の人がいる。

今のところ、私が目を付けている「獲物」の中でナンバー1の人。

この間勉強中の彼の手元をチラっと盗み見た時、医学書を何冊も重ねていたから、医学部の学生さんなんじゃないかと思う。


今日図書館に入るとそのナンバー1がもう既に来ていて、四人掛けの四角いテーブルで夢中になって何かを読んでいた。

隣にも向かいにも誰も座っていない。

これはチャンス!

私は彼の座るテーブルに近付き、隣は不自然だから斜め向かいの席に荷物を置き、最高の笑顔を作った。


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