彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「ご、ごめん!僕、大声出し・・・」

「そっかぁ~チョコちゃん、ソース系ダメか~」

「へ?」





相手は私の発言などなかったかのように、ひょうひょうとした態度でビニール袋の中をのぞいている。





「あ、あの、ちーちゃん・・・」

「チョコちゃん、ベビーカステラがいっか?それなら、口元の布、取らなくていいもんね~」

「え?」

「俺わかるよ、チョコたん?顔を隠すスタイルをつき通す!これってズバリ!?」



ズバリ!?

こいつにもバレた!?



「中二病をこじらせてる系でしょー!?」

「はい?」



〔★違うとらえ方をされていた★〕



「あ、『はい』っていった!やっぱり~!」

「いや、今のは返事のはいじゃなくて・・・」





返事の『はい』ではなく、不意をつかれた時に出る方の言葉で~





「え!?違った!?まさか、風邪!?でも元気そうだし~飲食系だと、それアウトだよねぇ~?てか、その布なんて言ったっけ!?キシリトール!?」

「シルキロールです。」

「あーやっぱり!わかったわかった!てことは、花粉症か!?」


花粉症・・・?


「え?花粉症??」

「俺の知ってる外人さん、花粉症だから~それつけてるよ~?」

「これを!?」





それ、正しい使い方なのかしら?

でも、ここで説明するのも話が長くなる。



「・・・はい。」

「ウェイウェイウェイ!ほらね〜正解♪大変だな~花粉症のチョコたん!はい、ベビーカステラ!」

「・・・・・・・ありがとう。」





なによりも、花粉症だって決めつけてくれている。

こうなっては、勝手に誤解してくれたのなら、もうそれでいい。



〔★凛は否定するのをやめた★〕



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