ラブ パラドックス
サザえもん、カツえもん、次女、孫へと続き、最後は”母さんへ”で締めくくられていた。


母さんへ
今まで本当にありがとう。母さんと一緒になれてよかった。先に行って待ってるので、ゆっくり来てください。



「人生の終わりはいつ訪れるかわかりません。最愛の人に、気持ちを伝えられないまま亡くなってしまうかもしれません。ぜひ、遺言を作りましょう。財産の分け方やトラブル回避のためだけではなく、財産を残す人残さない人に対しても、生前の感謝など書き記してください。以上で、本日のセミナーを終了いたします。ありがとうございました」


セミナー主催者側だというのに。

講師は同期だというのに。

仕事柄、遺言書や相続と日々向き合っているというのに。


鳴りやまない拍手の中。



急逝した亡き父を思い、胸が熱くなった。

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