ラブ パラドックス

葉月の父親が亡くなったのが、ちょうどその直後で、葉月のことが心配だけど実家にも近寄れない。

だからそばにいてやれなかったことを今でも悔やんでいて、カットやトリートメントをしながら話をしたり、時々飯を食いに行っては、お互い親と疎遠になった寂しさを共有し合っていたようだ。


「絶対会わせたくないって言ったことなんだけど…」

そうだ。肝心なことがまだだった。

初恋でも元カレでもない存在なら、やっぱり俺が問題なのか。


「前に彼氏ができたって話になって、光くんに写真見せろって言われて見せたんだ。セミナーの講師してるうちの事務所の広報用のとか、二人で写ってるのとか」

「じゃあ何も問題なくね?」

「最後まで聞いて」

「わりい」
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