ラブ パラドックス
俺の腕からすり抜けようとする凛子。そうはさせるか。力で俺に勝てるわけがない。

やだ、と最初は抵抗しても、すぐノリノリでエロくなるのはお前だろ。俺はいつだって翻弄されっぱなしだ。


ベッドに押し倒し、凛子の上に乗って身体を密着させてキスをすると、頑なだった唇は最初だけだった。

瞳は潤み、体が熱くなった凛子は、俺の首の後ろに手を回し、時折荒い呼吸をしながら唇を重ね舌を絡め合う。


「やめるか?」

意地悪に問うと、グイ、と引き寄せられ唇を噛まれた。もちろん痛みはなく、ただただかわいい行為だ。

「こんなお前を見るのは俺だけにしてくれ」

「ん、」


言葉少なに、すぐくちづけてきた凛子に夢中で応える俺は、凛子がこの水着を着て誰と夏を過ごしたんだ。とくだらない嫉妬をし、これからの凛子はすべて、俺が独占したいと願った。

できることなら、他の男と関わる機会を全て奪ってやりたいとも。



結局この後、水着を買いに出かけたのは、暑さがいくらか和らぎ始めた夕方だった。


夜は夜で、いくらか露出を抑えた新しい水着を着た凛子とふざけていたら、またそうなって、映画を見る時間はなかった。
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