ラブ パラドックス
「わたし酔っちゃってるね、完璧。泣き上戸ってやつかな。へへ」

「あ、いや、悪い俺が、」

「ううん。酔って感覚狂ったかも。ごめん気にしないで」


ぎゅ、ぎゅとティッシュを押し当てる。すぐ涙が止まって安堵する。

はあ、と小さなため息を一つ吐いた。


容姿と、表立った性格のせいで、強い女だと思われる傾向にある。

”かわいい”より”かっこいい”と形容されることが多く、中高時代、女子ばかりで構成されたファンクラブが存在した。


俺いなくても平気でしょ。

そんな漫画みたいなセリフを、元カレからリアルに言われたこともある。


直近の、アレの時、アレを顔にかけたがった彼氏に至っては、そうすることによって、女王様の私を征服した気分になれるんだと告白された時は、衝撃だった。

本当の私は、弱っちい女なのに。


胸の動悸がすごくて、頭がグルグルまわる。
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