ラブ パラドックス



ぼんやり目が覚めた。

と言っても、まだ目が開かなくて、まどろみから抜け出せない。


寝返りを打つと、なんだかとても窮屈で。

目を閉じていても感じる熱。

無意識に両手を伸ばし、そっと包むように抱いた。


あったかくて、ほっとして、気持ちいい。


…なんだこれ?



「ぎゃー!」

「いって、蹴んな」


腕の中の物体を夢中で蹴り飛ばし、掛け布団を胸元に手繰り寄せる。


夏目くん!

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