ラブ パラドックス

お姫様抱っこでトイレに連れて行ってもらって、ギリギリ間に合って、でも夏目くんのニットの袖口を汚してしまって…


「ごめん!ニットの汚れ落とさなきゃ!」

「自分でやった。元々、酒飲んだから家まで走って帰るつもりだったけど、服ねえから帰るに帰れなくて泊まった」

「ほんとごめん」

「布団探そうにも、人の家のクローゼット勝手に開けるわけにもいかねえし、でも真冬で寒いしで、仕方なくお前寝かせたベッドにもぐりこんだ。悪い」

「いえ、あの、私のほうがごめん。ほんと申し訳ないです」

「あ、あと勝手にシャワー借りた」

「どうぞ好きなだけお使いください」

「体バキバキ。俺一人でもセミダブルで寝てんだよ。それなのに狭いシングルで、おまけにお前抱きついて離れねえし」

「うそっ!」


さあな。とニヤリ。

上腕を伸ばすストレッチをする夏目くん。


合わせる顔がない。
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