下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「辛かったな」


って。


少しはねた髪が乗る肩を叩いてくれるから。


涙…止まらないよ…。


「オレに全部任せろ。仕事もベッドの中もな」


「…っ…っ…。ソレ、書いちゃいますよ…っ…っ…」


「ご自由に」


泣きながら青い用紙と向き合うけど、この涙は辛さのせいじゃなく。


下村係長からもらう温かい涙。


書けるだけのことを書いて係長に見せると、用紙をさっきのノートにクリップで止めて、係長決裁印を押してくれた。


「行くぞ」


「え…?どこに?」


「監察室」


「ホントに出すんですか?」


「そのために書いたんだろ。いいか、カナ。お前がやられてたのは間違いなくパワハラだ。見せしめのために庶務を訴えるとか考えるんじゃなく、社全体のことを考えろ。同じように苦しんでるヤツがいたら救えるかもしれない、カナにだってそれぐらいわかるだろ?」


「…はい」
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