素敵な夜はあなたと・・・~君に恋していたい~【番外編完】

「お祖父ちゃん、そんな昔話しに来たのならもう帰って良いわよ。」

「なんだと?!!」

「お母さん、大丈夫?気持ち悪い?」

「大丈夫よ、ありがとう茜。」


ソファーに座っているお母さんとお父さんはとても仲睦まじく、本物の新婚夫婦をしているんだなって思ってしまった。だって、お母さんに寄り添っては肩を抱き寄せているお父さんが「大丈夫か?」って囁く様に話しかけているなんて、ちょっと素敵な光景かな。

ちょっとだけお母さんが羨ましく思った。



「ふんっ、悪阻なんぞ病気じゃないんだ。体を動かした方が赤ん坊が大きくなり過ぎらんでいいんだぞ。」


本当にお祖父ちゃんは女の気持ちなんてこれっぽっちも分かっていない。お祖母ちゃんを早くに亡くしたからきっとお祖父ちゃんには分からないんだろうね。


「それで、会長、今日の試着の予定は午後からですよ。こんな時間にみんなを集めて何をする気なんですか?」

「ん? あ、そうだ。そのことで今日は来たんだ。」


優也が話を逸らしてくれたおかげでお母さんは少し気が楽になったようだ。

お父さんにもたれ掛かっていたけれど、少し辛そうにして半分目を閉じてしまった。

きっと、早朝にお祖父ちゃんに起されて気分が良くないままここへ来てしまったんだろうね。可哀想に、お母さんのお腹には赤ちゃんがいるのに。





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