素敵な夜はあなたと・・・~君に恋していたい~【番外編完】
「それで話しってなんなの?お祖父ちゃん」
お父さんとお母さんがリビングから出て行ったことで空いたソファーに今度は私と優也が腰かけた。
さっきのお父さん達に対抗してなのか優也が私の隣にピッタリと座っては私の肩を抱き寄せた。如何にも新婚家庭の夫婦なのだとお祖父ちゃんに見せつけている様な。
するとお祖父ちゃんは優也の抱き寄せる手が気になるようで、チラチラとその手を見ては咳払いをしていた。
「黒木、茜に触れるんじゃない!」
完全にそれ嫉妬だよ? 孫を他所の男に取られたくないって言ってるようなものだよ?
「茜は俺の妻です。それに、俺はもう黒木じゃなく舞阪ですが? お祖父さん。」
「・・・・お前に祖父さん呼ばわりされたくない!」
「それでも茜の祖父さんなら俺の祖父さんです」
どうしてこの二人はこうも相性が悪いのか。お父さんとお祖父ちゃんも同じで二人が顔を合わせても睨みあいをしている様な雰囲気だ。
お祖父ちゃんってもしかしたらお祖母ちゃんがいなくなって寂しいのかな?
なのに、お母さんと私は結婚して夫婦円満でそれがお祖父ちゃんは寂しいのかな?
「ねえ、お祖父ちゃんは再婚しないの?」
「馬鹿もん!70過ぎて再婚もなにもあるものか! 今はお前達に早く跡継ぎが生まれるのが一番の楽しみなんだ。それを、美佐は娘しか生まんし、その娘もさっさと離婚するしでどれだけ気を揉んで来たか。」
お祖父ちゃんの戯言が始まるとこれが延々と続いてしまう。
「それで、話とは何ですか? 用件を早く言ってください。」
優也、ナイス! お祖父ちゃんの戯言は聞いてもせいぜい5分だからね。