素敵な夜はあなたと・・・~君に恋していたい~【番外編完】
優也は実家の両親に大事に育てられたのだから、本当は私がお嫁に行って優也のご両親と暮らすべきだったのを、優也は舞阪家へと来てくれた。
男子のいない跡継ぎのいない舞阪家を絶えさせるなんて出来ないと、そればかり考えていた。
だけど、それはそれで優也の家も同じこと。
私達は舞阪の家だけじゃなく優也の家も考えなければならない。
「ねえ、優也、いっぱい子ども作ろうね。」
「何だよ、いきなり。」
「だって、そうしたら舞阪の跡取りと優也の実家の跡取りも出来るから安心して老後を過ごせるよ?」
そんな事言うものだから優也はバカ笑いしてしまった。
そんなに笑うこと?ってちょっと腹が立った。だって、優也の実家も心配しているのにそれを馬鹿にしたように笑うのだから。
「茜はそんなこと考えなくても大丈夫。俺の実家は他のヤツがちゃんと後を継ぐから安心しろ。お前は舞阪の跡継ぎだけ産んでくれたらそれで十分なんだよ。」
だったらそうだと先に話してくれたら私も心配しなかったのに。心配して損しちゃった。
「でも、ありがとう、茜。俺の実家を気に掛けてくれて。」
「だって優也のお父さんとお母さんでしょ?」
「茜の親父とお袋でもあるんだぞ。」
「うん、そうだよね。じゃあ、結婚式の時、一緒に、」
「旅行はしないぞ。絶対に! 新婚旅行は二人だけで行こう。二人っきりになれるところへ行こう。」
「うん」
それから、私達は優也の実家の近くの教会で結婚式を挙げることに決めた。
優也の親戚や友達が中心の結婚式。生まれて初めて会う優也のお友達や幼馴染の人達にしっかり冷やかされて楽しい結婚式を挙げることが出来た。
幼友達らとのじゃれ合いで見せるこれまで見たこともない優也の笑顔に私もしっかり幸せを感じてしまった。