結婚の約束をしよう
でもみんなは陵の事を知らないし、教室には陵の席もない…。

こういう状況を、狐につままれるというのだろうか。

難しい言葉なんかどうでもいい、私は本当のことが知りたいだけなんだ。

「結愛、早くしないとおいてっちゃうよ?」

「うん、今行く。」

とりあえず今やるべきことは、終業式に出ることーーー考えるのは式の間でもできる。

私は深月に付いて、体育館に向かった。



終業式ーーーそこら中であくびをする生徒たちを見るのも、もう恒例になっていた。

そんな子たちをよそに私の頭はフル稼働中だけど、それらしい結論は一つも出てはこなかった。

私は長い夢を見ていた……納得したかどうかは別として、そう考えるのが妥当というか、1番近い気がした。

そうでなければ、あるはずの陵の席がない事への説明がつかない。

雨粒が体育館の屋根に打ちつけられているせいで、校長先生の話が全然聞こえなかった。

まぁ、真剣に聞くつもりもないのだけど。


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