リアルな恋は落ち着かない
「はー。楽しかったー!」

「そうだな、かなり満喫したぞ」

会社帰りに訪れた乙女ゲームのイベントが終わると、私とももさんは満足感いっぱいでお互い笑顔を向けあった。

その後、今日の感想を語り尽くそう!と入った飲み屋で、大いに二人で語らった。

「かっこよかったなー!光之助」

「うむ。等身大パネルはやはりいいな。私は遼太郎がよかったが」

「そうだね、遼太郎もパネルで見るとかっこよかった。でもやっぱり、光之助がいちばんだなー」

ももさんはビール、私はノンアルコールカクテルを片手に、今日のイベント話に花を咲かせる。


(ぱあっと一杯!・・・て、飲むかちょっと迷ったけど)


私はお酒は弱い方。

グラス一杯ならギリギリ大丈夫なのだけど、メニューにおいしそうな柚ベースのノンアルコールカクテルがあったので、今日はそれをチョイスした。

「・・・それにしても」

突然、ももさんが顎に手をやりじーっと私を見つめてきた。

私はなんだかドキリとして、背筋をピンと正してしまった。

「ゆりりんはだいぶOLが板についてきたな。Tシャツにジーパンでも、なんだか不思議とセレブっぽいぞ」

「えっ!」

私は、飲んでいたカクテルをぶぶっと吹き出しそうになってしまった。

セレブっぽいなんて、コスプレをしていない時に言われたことは一度もない。
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