リアルな恋は落ち着かない
(なるほど・・・)
新入社員の教育係に近いような存在だろうか。
しかもテレビに映るだなんて、結構責任重大だ。
「・・・それで。その担当は、五十嵐にお願いしたいと思ってる」
(おおっ、五十嵐くん)
突然のご指名だった。
名前を呼ばれた五十嵐くんは、とても驚いた顔をしている。
「なんで五十嵐なんですか」
「もっとベテランがいいんじゃないですか」
そこここから、当然の疑問がわきあがる。
単純に理由を知りたい人もいるようだけど、「まりんちゃんの担当なんてずるい!」という男性陣の、うらやむ気持ちもあるようだ。
「いや・・・向こうからの希望でね、『30歳までの仕事のできるイケメン男子』にしてほしいって言われたんだよ。となるとやっぱり、五十嵐が最適かという人選でね」
「・・・」
「・・・」
みんな、不服と納得の狭間でゆらゆら揺れているようだった。
悔しさはあるのだろうが、五十嵐くんはみんなが認めるイケメンなので、「オレの方が!」と立候補する社員はさすがにいないようだった。
けれどそんな肩書に選ばれた彼は、どう反応したらいいものかと、とても微妙な顔をしていた。
「テレビ映りと、まりんちゃんの希望があったらしくてね。やっぱり、若い女の子はかっこいい男がいいんだろう。
男性ファンからしたら、女性社員とか、すごく年上のオッサンとか、そういうのが担当の方がヤキモチ焼かなくていい気がするんだけどねえ」
自論を呟く向坂部長。
私も確かにそんな気がする。
新入社員の教育係に近いような存在だろうか。
しかもテレビに映るだなんて、結構責任重大だ。
「・・・それで。その担当は、五十嵐にお願いしたいと思ってる」
(おおっ、五十嵐くん)
突然のご指名だった。
名前を呼ばれた五十嵐くんは、とても驚いた顔をしている。
「なんで五十嵐なんですか」
「もっとベテランがいいんじゃないですか」
そこここから、当然の疑問がわきあがる。
単純に理由を知りたい人もいるようだけど、「まりんちゃんの担当なんてずるい!」という男性陣の、うらやむ気持ちもあるようだ。
「いや・・・向こうからの希望でね、『30歳までの仕事のできるイケメン男子』にしてほしいって言われたんだよ。となるとやっぱり、五十嵐が最適かという人選でね」
「・・・」
「・・・」
みんな、不服と納得の狭間でゆらゆら揺れているようだった。
悔しさはあるのだろうが、五十嵐くんはみんなが認めるイケメンなので、「オレの方が!」と立候補する社員はさすがにいないようだった。
けれどそんな肩書に選ばれた彼は、どう反応したらいいものかと、とても微妙な顔をしていた。
「テレビ映りと、まりんちゃんの希望があったらしくてね。やっぱり、若い女の子はかっこいい男がいいんだろう。
男性ファンからしたら、女性社員とか、すごく年上のオッサンとか、そういうのが担当の方がヤキモチ焼かなくていい気がするんだけどねえ」
自論を呟く向坂部長。
私も確かにそんな気がする。