リアルな恋は落ち着かない
「で、五十嵐。受けてくれるか」
「・・・いや・・・。なんというか。正直、気が進まないんですけど」
部長の言葉に、五十嵐くんはそう言って難しい顔をする。
「まあ、わかる。こういう仕事を、おまえが嬉々としてやりたがらないことはわかってる。
でもな、これはわが社の宣伝にもなる実にいい機会なんだ。来年の45周年記念事業も控えているし。はなこちゃんだって、もちろんアピールできるんだ」
「・・・はあ」
気のない返事の五十嵐くんに、部長はささっと近づいた。
そして彼の両手をがしっとつかみ、懇願するように語り出す。
「頼む!実は・・・社長から直々に頼まれたんだよ。『キミの部の五十嵐くんがいいだろう』って。テレビってことでやけにはりきっちゃってるし・・・。
断ったら、部下の説得もできない部長だと、力量不足だと判断されるかもしれない!ぜひ、僕の立場も考慮してくれ!」
「お願いだ!」と五十嵐くんに迫る向坂部長。
それでも煮え切らない態度の彼に、部長は「よし!」と決意した。
「撮影が終わったら、もつ鍋の『たかはし』に連れていってやるぞ!こうなったら、五十嵐だけじゃなく、みんなにごちそうしてやろう!」
「おおっ」とフロア中から歓声があがる。
うちの会社の近くには、とてもおいしいもつ鍋屋さんがあって、みんなそこが大好きだった。
「五十嵐、もつだ、もつ」
「もつのためにがんばれ!」
うらやましがっていたみんなも、突然部長に加勢する。
フロア中の視線が五十嵐くんに集中し、彼は盛大な「がんばれ」コールを受けていた。
「・・・」
五十嵐くんが、小さなため息をついた。
そして、渋々ながらこの仕事を受けることを承知した。
「・・・いや・・・。なんというか。正直、気が進まないんですけど」
部長の言葉に、五十嵐くんはそう言って難しい顔をする。
「まあ、わかる。こういう仕事を、おまえが嬉々としてやりたがらないことはわかってる。
でもな、これはわが社の宣伝にもなる実にいい機会なんだ。来年の45周年記念事業も控えているし。はなこちゃんだって、もちろんアピールできるんだ」
「・・・はあ」
気のない返事の五十嵐くんに、部長はささっと近づいた。
そして彼の両手をがしっとつかみ、懇願するように語り出す。
「頼む!実は・・・社長から直々に頼まれたんだよ。『キミの部の五十嵐くんがいいだろう』って。テレビってことでやけにはりきっちゃってるし・・・。
断ったら、部下の説得もできない部長だと、力量不足だと判断されるかもしれない!ぜひ、僕の立場も考慮してくれ!」
「お願いだ!」と五十嵐くんに迫る向坂部長。
それでも煮え切らない態度の彼に、部長は「よし!」と決意した。
「撮影が終わったら、もつ鍋の『たかはし』に連れていってやるぞ!こうなったら、五十嵐だけじゃなく、みんなにごちそうしてやろう!」
「おおっ」とフロア中から歓声があがる。
うちの会社の近くには、とてもおいしいもつ鍋屋さんがあって、みんなそこが大好きだった。
「五十嵐、もつだ、もつ」
「もつのためにがんばれ!」
うらやましがっていたみんなも、突然部長に加勢する。
フロア中の視線が五十嵐くんに集中し、彼は盛大な「がんばれ」コールを受けていた。
「・・・」
五十嵐くんが、小さなため息をついた。
そして、渋々ながらこの仕事を受けることを承知した。