リアルな恋は落ち着かない
(・・・ごちそうさまでした)


お気に入りのいつもの公園。

近くのお弁当屋さんでコロッケ弁当を買い、青空の下、ベンチの上でひとりランチを満喫した。

これは寒くなると厳しいので、いまがいちばんいい時期だ。


(お弁当もおいしかったし、この調子で午後もがんばろう)


美瑠久ちゃんも元気になったし。

まりんちゃんともなにもなく、今日はとってもいい調子。

五十嵐くんとは話せてないけど、日曜日はデートだし、きっとゆっくり話せるはずだ。

午後もこのままいい感じで、平穏に時が過ぎていく予感。

リフレッシュした気持ちで会社に戻り、5階行きのエレベーターを待っていると、後ろからポン、と肩をたたかれた。

「!」

振り返った私は、平穏な気持ちから一変、その相手を見て一瞬で身体が凍りつく。

「橘内さん、ちょっといいですか」

そこにいたのは、アイドルスマイルを全開にしたまりんちゃん。

声をかけられたことはもちろん、自分の名前が彼女の口から出たことに、私はとても驚いた。

「な、なんですか・・・」

「ここだと話しにくいので、ちょっと、あっちに」

笑顔で言って、まりんちゃんはエレベーターホールの後ろにある、大きな植木鉢や水槽が飾られた、小スペースへと私を促す。

怖い感じがしたけれど、かといって断る理由も思い浮かばず、そのまま彼女について行く。


(これは・・・昨日のこと?)


五十嵐くんと話していたとき、まりんちゃんが現れた。

私を鋭く睨んだ瞳が、一瞬にして思い出された。
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