リアルな恋は落ち着かない
「ごめんね、お待たせしました」

「いや。気にするでない。ワクワクしすぎて私が早く来すぎたのだ」

挨拶を交わし、会場である東京ビックサイトに向け二人で足を踏み出した。

その道中、ももさんは突然私に驚愕のお願いをしてきたのだった。

「ゆりりん、悪いが、今日は頼まれてほしいことがある」

「ん?なあに」

「私と一緒に、『アイドルエンゼルスターラブリー』のコスプレをしてほしいのだ」

「・・・えっ!?」

私は耳を疑った。


(コスプレ!?スターラブリー!?)


『アイドルエンゼルスターラブリー』は、本日行われる・・・今から行くイベントの、アニメタイトルのことである。

行くのはもちろん同意をしたけど、コスプレなんて聞いてない。

「な、なんで突然・・・」

「いや、行く直前に入手した最新情報なんだがな、なんと!女子二人組でコスプレをして入場すると、特別スペシャルキーホルダーが、その二人にプレゼントされるらしいのだ!」

「キ、キーホルダー・・・」

それだけのために・・・とは口が裂けても言いにくい。

ももさんは、今日もお気に入りのポシェットに、アニメキャラのキーホルダーをこれでもかとつけている。

ももさんにとってキーホルダーは、コレクションに値する、とても大事なものなのだ。
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