リアルな恋は落ち着かない
「医務室の先生は、貧血じゃないかって言うんだけど。はっきりしたことはわからないからね、後で病院に行ったほうがいい」

「はい・・・。あ、先生は・・・?」

「うん、橘内さんを診てくれた後、総合管理部に呼ばれてね。いろいろ仕事があるらしくて、ここにいれなくなったんだけど・・・。

キミを一人にするのも不安だからって、戻るまでここにいてくれって、俺は先生に頼まれたんだよ」


(えっ!)


「そうだったんですね!すみません・・・!」

阿部課長に、付き添ってもらっていたなんて。

思わず身体を起こしてしまう。

「ああ、ダメだよ、寝てないと」

「でも・・・。すみません、迷惑かけて」

「いいのいいの。パソコンそこに持ってきてさ、ここでちゃんと仕事してたし」

そう言って、課長はグレーの机を指さした。

普段、医務室の先生が使っているであろう机の上には、黒いノートパソコンが置かれていた。

「宗田さんは『自分が付きそう』って言って、橘内さんの傍にいたかったみたいなんだけど。彼女にここで一人で仕事をさせるのは、さすがにちょっと心配だからね」

「・・・そうですか・・・」

「目の前でキミが倒れて、かなり心配してたから。あとで連絡してあげて」

「はい・・・」
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