リアルな恋は落ち着かない
今の私は、体型的にも年齢的にも、「なんとかギリギリ着れました!」感が、ハンパなく漂っている。

「こんなのスターラブリーじゃない!」とファンのみなさんにキレられたらどうしようと、かなり不安になってきた。

けれど、ももさんは「かわいいぞかわいいぞ。やっぱりゆりりんは元がいいのだ」と褒めてくれるので、不安ながらもちょっと照れもしてしまう。

ももさんの「スウィートパール」のコスプレも、リボンの色が違うだけで、あとは「スターラブリー」と同じ感じだ。

ぽっちゃり体型のももさんだけに、かなりオリジナルの「スウィートパール」になっていたけど、それはそれでいい感じに仕上がっていたので、まさにももさんマジックだった。

「あとはゆりりんは耳上のツインテールだ」

「えっ!?髪型も同じにするの?」

「そりゃそうだろう。ラブリーは、ツインテールが大きな特徴のひとつだぞ」

「・・・そ、そうかもしれないけど」

「コスプレはな、中途半端がいちばんいけない。ラブリーっぽいのに誰だかわからないコスプレなんて、ラブリーにも、ラブリーファンにも失礼だ」


(う・・・)


ここまできたら、やるしかないと私は思った。

コアなファンの方々の、お怒りを買うことだけは怖くて絶対したくない。

私は「わかった」と頷いて、ももさんが貸してくれたゴムで、ツインテールを結い上げた。

すると、自分の何かが壊れてきたのか、ちょっとその気になってきた。


(うん・・・。それなりに『スターラブリー』っぽくなった気がする)


ちょっと気持ちが上にあがった。

そんな私の変化に気づいたのか、ももさんは歯を見せて、嬉しそうににいっと笑った。

「このリボンもツインテールにつけるといいぞ。私は外で待っている」

「うん」

トイレ内が混んできたので、ももさんは私にピンクのリボンをふたつ渡すと、そのまま外へ出て行った。


(もう、あとは『スターラブリー』に似せるのみだ!)
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