リアルな恋は落ち着かない
三日ぶり・・・月曜日はなにもしていないから、実質的には六日ぶりになる仕事。

遅れていた分を取り戻さなくてはと、日中はフル回転で働いた。

そのため、余計なことを考える暇はなく、ある意味気持ちは楽だった。

けれど、18時過ぎに仕事が終わると、私はまたずーんと気持ちが沈んでしまった。


(やっぱり、今日はたいした残業なしだった・・・)


覚悟はしていたことだけど。

飲み会欠席のわずかな望みが絶たれてしまい、落ち込まずにはいられない。

けれどみんなは、残業なしの金曜日に、ウキウキとした様子だった。

「じゃあ、19時に『たかはし』集合ね!」

「はーい」

部長の声に、その場にいたみんなが元気に返事した。

大好きなもつ鍋に、気持ちも上がっているようだ。


(鍋だけじゃなくて、まりんちゃんと会えるってこともあるんだろうな・・・)


私は恐怖なのだけど。

「はあ」とため息をつきながら、ロッカーで帰り支度を整える。

すると後ろから「橘内さん」と声をかけられ振り向いた。

「あ・・・井崎さん。おつかれさまです」

「おつかれさま。橘内さんも行くのよね?今日の飲み会」

「はい」

「わかった。私も行くから。よろしくね」

「あ、はい・・・」


(・・・めずらしいな)


井崎さんが、私に飲み会に行くかどうかを確認して、そして「よろしく」とわざわざ言ってくるなんて。

普段参加メンバーにこだわる人ではないために、ちょっとめずらしいことだと思った。


(でも、たまにはそういうこともあるよね)
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