リアルな恋は落ち着かない
そんなふうに思って、井崎さんの後ろ姿を見送った。

そしてロッカーの鍵をガチャリと閉めると、今度は美瑠久ちゃんがやってきた。

「橘内さん、一緒に行きましょ〜」

「うん」

美瑠久ちゃんは、すっかり今日はゴキゲンだった。

宮沢さんはもちろん、ロボット開発部のみんなにも、服装やメイクを「キレイ」「色っぽい」とたくさん褒めてもらったからだ。

「ウフフ。飲み会、ちょっと楽しみになってきました!今日はまりんに負けませんよ〜」

「うん。今日の美瑠久ちゃんは、10代には絶対出せない色気があるよ」

「あっ、もーう、橘内さんまで〜!でもそうですよね!我ながらそう思いまーす!」

嬉しそうに笑う美瑠久ちゃん。

彼女には、何気なくいつも救ってもらっていると思った。

「じゃあ、行きましょうか」

「うん」

笑顔で頷き、私は美瑠久ちゃんとともに『たかはし』に向かって行ったのだった。








< 233 / 314 >

この作品をシェア

pagetop