リアルな恋は落ち着かない
そして耳まで赤くして、怒った顔でうつむいた。

「はは、しかしやるね。本当に、騎士になって橘内さんを助けにくるとは」

「・・・黙っててください・・・」

五十嵐くんは、真っ赤な顔で課長のことをジロリと睨んだ。

すると美瑠久ちゃんが「きゃーん!」と言って、胸の辺りできゅっと両手をにぎって悶えた。

「クール男子の照れ顔胸きゅーん!」

「はは、なんだそれ」

「だって〜!女子はやられちゃいますよ〜!」

「ねー」と、美瑠久ちゃんは隣にいる井崎さんに同意を求めた。

けれど井崎さんは、「別に」と言ってめんどくさそうな顔をした。

「え〜っ!・・・あ!でも課長、これは騎士じゃなくて武士ですね!」

興奮中の美瑠久ちゃんが、さきほどの課長の言葉に、忘れないようツッコミ投入。

すると課長は「ああ」と言って、楽しそうな顔をした。

「そうか。そうだね。和風ナイトだ」

「ですよお。超かっこい〜い!!」

盛り上がる二人。

他のみんなも、「さすが五十嵐!」「若さだな〜」とやんややんやと騒ぎ始めた。

五十嵐くんは、大きな手を口元に当て、顔を真っ赤にしてしばらく黙っていたけれど。

「・・・橘内さん、抜けましょう」

「えっ?」

「・・・死ぬほど恥ずかしくなってきた」
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