リアルな恋は落ち着かない
尋ねるようにちらりと見ると、彼ははっとしたように、額の鉢巻きをさっと素早く取りさった。
(あっ・・・、取っちゃった・・・)
リアル光之助が、ちょっとだけ普通の五十嵐くんに戻ってしまった。
一瞬残念に思ったけれど、鉢巻きがあってもなくても、結局どっちでもかっこいいのは変わらない。
乱れた前髪も、日常の彼を垣間見れたような気がして、少しドキッとさせられた。
「・・・昨日の夜、花山さんから連絡があって」
視線を外し、五十嵐くんは言いにくそうに話をはじめる。
少し顔が赤いので、恥ずかしさが戻ってきたのかもしれない。
「宇佐美と井崎さんも加えて4人で、夕飯食べに行ったんです。で、そのとき、今回のことを聞いて、鈴島さんを説得するのに協力してほしいと頼まれて。
部の飲み会だし、最初は反対したんですけど。止められる状態でもなくて・・・。で、橘内さんも来るってことだったので、まあ、こんな格好に」
「・・・」
(・・・端折りすぎてて、あんまりよくわからない・・・)
「あの、なんとなくいきさつはわかるんだけど・・・。私が来るからって、それでどうして袴なの?」
大先輩の井崎さんと、不思議なオーラを放つももさん。
そんな二人の頼まれ事を、断われないのはわかるけど。
私が来るという理由でなぜ袴で登場したのか、やっぱりそこはわからなかった。
(私が光之助を好きだから?でも、それだけの理由でわざわざ・・・?)
「・・・それは」
「うん」
「橘内さんに謝ろうと思って。その、精一杯の手段というか」
「・・・え?」
(謝る??精一杯??)
(あっ・・・、取っちゃった・・・)
リアル光之助が、ちょっとだけ普通の五十嵐くんに戻ってしまった。
一瞬残念に思ったけれど、鉢巻きがあってもなくても、結局どっちでもかっこいいのは変わらない。
乱れた前髪も、日常の彼を垣間見れたような気がして、少しドキッとさせられた。
「・・・昨日の夜、花山さんから連絡があって」
視線を外し、五十嵐くんは言いにくそうに話をはじめる。
少し顔が赤いので、恥ずかしさが戻ってきたのかもしれない。
「宇佐美と井崎さんも加えて4人で、夕飯食べに行ったんです。で、そのとき、今回のことを聞いて、鈴島さんを説得するのに協力してほしいと頼まれて。
部の飲み会だし、最初は反対したんですけど。止められる状態でもなくて・・・。で、橘内さんも来るってことだったので、まあ、こんな格好に」
「・・・」
(・・・端折りすぎてて、あんまりよくわからない・・・)
「あの、なんとなくいきさつはわかるんだけど・・・。私が来るからって、それでどうして袴なの?」
大先輩の井崎さんと、不思議なオーラを放つももさん。
そんな二人の頼まれ事を、断われないのはわかるけど。
私が来るという理由でなぜ袴で登場したのか、やっぱりそこはわからなかった。
(私が光之助を好きだから?でも、それだけの理由でわざわざ・・・?)
「・・・それは」
「うん」
「橘内さんに謝ろうと思って。その、精一杯の手段というか」
「・・・え?」
(謝る??精一杯??)