リアルな恋は落ち着かない
「そうだったんだ・・・」

「あの時は、噂を聞いたのかなって程度で、写真を見たなんて考えてもいなかったから。中尾さんも注意してたし・・・消去したと思ってて」

だから事実を知った時、彼は本気で焦ったそうだ。

「けどそれがわかったのが昨日の夜で。しかもオレは朝一で出張も決まってたから・・・。考える暇も、どうこうする時間もなくて。でも、橘内さんには謝りたかった」

五十嵐くんは、この件で私がとても悩んでいると、ももさんから聞いたそう。

「嘘をついてたつもりはないけど、すぐに答えなかったのも、キスをしたのも事実だし。

それでオレに好きとか言われたところで、信用ないよなって思って」

とにかく彼は、私の誤解を早く解いてしまいたかった。

その気持ちをももさんに伝えると、あるアドバイスを受けたそうだ。

「『袴で来るといい』って、全力で勧められたんですよ。しかも、橘内さんが好きなゲームキャラの『コウノスケ』。

そしたら橘内さんは喜ぶし、絶対に大丈夫だとかなり力説されたんで」


(・・・ももさん・・・)


微妙な気持ちでうつむくと、彼は慌てた様子で言葉を足した。
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