リアルな恋は落ち着かない
(別れ際にキスはしたけど、それ以上のことは、本当になにもなかったし・・・)
宇佐美くんの言う通り、五十嵐くんは戦隊レッドで、そしてやっぱり光之助。
理想通りの・・・ううん、理想以上のリアルな彼氏だと思う。
現実世界で、こんな幸せに浸れる時がくるなんて。
やっぱり夢じゃないのかと、私はこっそり、自分の頬を何度もつねって確かめた。
それから、各々好きな料理を頼み、雑談しながら食事を終えた。
そして食後のコーヒーが届けられると、ももさんが「そうそう」と思い出したように手をたたく。
「今日の本題を忘れてた。この話をしたくて二人を呼び出したんだった」
言いながら、ももさんはいつものお気に入りのポシェットから、折りたたまれた紙を出す。
そしてそれを広げると、「ほい」と私に手渡した。
「これ、鈴島まりんの直筆念書。もつ鍋屋から彼女を追いかけてった後、これだけ書いてもらったんだ」
(念書・・・?)
紙には、「もうしないわよ!」とだけ殴り書きで書かれていた。
これが念書というのかどうか、私にはよくわからなかった。
「あれだけはっきり断られたし、もう五十嵐のことは諦めるって、口では言ってたんだけど。
彼女は想像以上に厄介なタイプだったから。念のため・・・二度とゆりりんたちには関わらないって、口だけではなく紙に書いて約束をしてもらったんだ」
「完璧だろう」とももさんがどや顔になる。
そして宇佐美くんが話を続ける。
「初めは、『絶対に書かない』って言い張ってたんですけどね。花山さんが話をしてたら、『仕方ないわね』って言って、これだけ書いてくれたんです」
宇佐美くんの言う通り、五十嵐くんは戦隊レッドで、そしてやっぱり光之助。
理想通りの・・・ううん、理想以上のリアルな彼氏だと思う。
現実世界で、こんな幸せに浸れる時がくるなんて。
やっぱり夢じゃないのかと、私はこっそり、自分の頬を何度もつねって確かめた。
それから、各々好きな料理を頼み、雑談しながら食事を終えた。
そして食後のコーヒーが届けられると、ももさんが「そうそう」と思い出したように手をたたく。
「今日の本題を忘れてた。この話をしたくて二人を呼び出したんだった」
言いながら、ももさんはいつものお気に入りのポシェットから、折りたたまれた紙を出す。
そしてそれを広げると、「ほい」と私に手渡した。
「これ、鈴島まりんの直筆念書。もつ鍋屋から彼女を追いかけてった後、これだけ書いてもらったんだ」
(念書・・・?)
紙には、「もうしないわよ!」とだけ殴り書きで書かれていた。
これが念書というのかどうか、私にはよくわからなかった。
「あれだけはっきり断られたし、もう五十嵐のことは諦めるって、口では言ってたんだけど。
彼女は想像以上に厄介なタイプだったから。念のため・・・二度とゆりりんたちには関わらないって、口だけではなく紙に書いて約束をしてもらったんだ」
「完璧だろう」とももさんがどや顔になる。
そして宇佐美くんが話を続ける。
「初めは、『絶対に書かない』って言い張ってたんですけどね。花山さんが話をしてたら、『仕方ないわね』って言って、これだけ書いてくれたんです」