リアルな恋は落ち着かない
「あ!それなら急がないとだな。ほら、五十嵐、早く橘内さんをエスコートエスコート」

そう言うと、部長は柊吾をちょいちょい、と手招きをして私の近くに歩み寄らせた。

ちょっとめんどくさそうな顔の彼。ため息交じりの声で言う。

「・・・じゃあ、行きますか」

「うん・・・」


(なんか、恥ずかしい・・・)


歩き出した彼の後ろを、うつむきがちについて行く。

けれど、みんなのにやにや視線を感じずにはいられない。

そして出口に辿り着いた時、「楽しんでねー!」という部長の大きな声がした。













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