リアルな恋は落ち着かない
(頭痛い・・・)


目を覚ましたのは、翌日の土曜日、昼の12時を過ぎた頃だった。

気分も悪く、遅くまで寝ていたのに目覚めはとても悪かった。


(のど乾いたな・・・。水飲もう・・・)


私はのろのろとベッドを抜け出し、自室を出るとキッチンへ向かった。

キッチンに行くには、自分の部屋を出た後に、まずはリビングの扉を開けてリビングを横切る必要がある。

ガチャリと木製のリビング戸を開けると、ソファでテレビを見ていた母が、ぐるりとこちらを振り返った。

お菓子をつまんでいたらしく、クッキーが半分口から出ている。

母は急いでそれを食べると、「おはよう」と言ってリモコンボタンで画面を一時停止した。

どうやら、録画していたドラマを見ていたようだった。

「おはよう・・・。お父さんとお兄ちゃんは?」

「出かけたわよー。お父さんは仕事で、お兄ちゃんはどっか友達と」

「そっか・・・。お母さんは休み?」

「うん。だからのーんびり」

そう言って、母は「うーん」と伸びをする。

しかし、なにかを思い出したように、突然すくっと立ち上がると、つかつかと私に近寄って、私の肩をがっしりつかんだ。

「そうよ!ていうか、優里菜、大丈夫なの?体調」

「え・・・?ああ・・・。うん・・・ちょっと、二日酔いっぽい。あんまり覚えてないんだけど」

「覚えてないって・・・。あなた、昨日、ほんとにぐでんぐでんだったのよ。ももちゃんたちが運んで来てくれたの。覚えてない?」

「ももさん・・・?」

「そうよお!それと、すごいかわいい男の子!」

「男の子・・・」

私は一生懸命記憶を辿って、昨日のことを思い出す。


(えーっと、阿部課長とご飯に行って、それで・・・ええと・・・そうだ!私、すごい酔っぱらっちゃったんだ・・・)
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