窓の外は晴れ



――――


昨日の円衣裕太の誕生日で飲みすぎて朝起きても頭がまだ痛かった


久しぶりに会ったけど私の心は何一つ変わってなかった。
いや、それ以上に円衣裕太でいっぱいになっていた

私はそっと胸元に光るネックレスに手を当てた



腹の底から深呼吸して喝を入れた
よし…仕事頑張ろう!

そして事務所に入ったーーーー






美「おはようござ………」





私は目を疑った…


目の前のテレビの画面には、私と円衣裕太が映されていた





美「な、……んで…?」





『円衣裕太、瑞乃美織!熱愛スクープ取った!誕生日に通い愛』


テーブルの上には大々的に映し出された見出しの週刊誌は何冊も置かれていた

私は何がなんだかわからずに、混乱していると佐々木が言った





佐「おはよう
美織なにも言ってくれないからびっくりしたよ。
円衣裕太と熱愛だなんて、売名行為の話…ちゃんと実行してくれたんだね。
ありがとう!俺を信じてくれて、作戦は大成功だよ。
これからもっともっと美織をプロデュースしてくから、一緒に頑張ろう」




佐々木は、やけにご機嫌に週刊誌を見ていた…

違う…違うよ。
売名行為なんかじゃない!!!!


私は本気で裕太の事が…!!!!






その時、佐々木の電話が鳴った



佐「もしもし?はい、どうも…
話す?何を?…話しても無駄だと思いますが、え?…
では直接の方がわかりやすいですか?…えぇ…えぇ…では事務所までお越しくださいますか。
お待ちしてます」



美「…誰から?…誰が来るの?」



佐「円衣裕太とそのマネージャーが…この報道について話したい事があるんだって。
こっちとしては売名行為に利用しただけだし。もしかしてだけど円衣裕太、本気で美織の事好きになったとか?」




佐々木は大きく高笑いをした
私は震える拳を握り締めた

爪が食い込む……



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